夏前に増える“お花の水下がり”とは?ご家庭でできる簡単対策を花屋が解説
春から初夏へ移り変わるこの季節。
気温が少しずつ上がり始める頃になると、お花を飾っている方から
「昨日まで元気だったのに急にしおれてしまった」
「お水を替えているのに元気がなくなった」
「花瓶の中のお水が濁りやすい」
というご相談が増えてきます。
その原因のひとつが、“水下がり”です。
お花好きの方や花屋ではよく使う言葉ですが、一般的にはあまり聞き慣れないかもしれません。
今回は、夏前に増えやすい「お花の水下がり」について、ご家庭で簡単にできる対策とあわせてご紹介いたします。
水下がりとは?
水下がりとは、簡単にいうと「お花がうまく水を吸えなくなってしまった状態」のことです。
本来、お花は茎から水を吸い上げて花びらや葉へ水分を送っています。
しかし、
・気温上昇
・雑菌の繁殖
・茎の傷み
・空気の入り込み
などによって吸水がうまくいかなくなると、急にぐったりしてしまうことがあります。
特に夏前は、日中だけ気温が高くなる日も多く、お部屋の中でもお花に負担がかかりやすい時期です。
朝は元気だったのに、夕方にはしおれている…。
そんな経験をされた方も多いのではないでしょうか。
水下がりを防ぐ一番大切なことは「水替え」
ご家庭で一番簡単かつ効果的なのが、こまめなお水替えです。
花瓶のお水は、見た目が綺麗でも少しずつ雑菌が増えていきます。
特に暖かい時期は雑菌の繁殖スピードが早く、お花が水を吸いにくくなる原因になります。
できれば毎日、難しい場合でも2日に1回程度はお水を替えるのがおすすめです。
その際、花瓶の内側も軽く洗ってあげるとより効果的です。
茎を切り戻すだけでも変わります
水替えの際にぜひ行っていただきたいのが、“切り戻し”です。
茎の先端は時間が経つと傷みやすく、吸水力が落ちてしまいます。
1〜2cmほど斜めにカットするだけでも、お花が再びしっかり水を吸いやすくなります。
特に、
・バラ
・ガーベラ
・ひまわり
・紫陽花
などは吸水状態によって元気さが変わりやすいお花です。
切り戻しをする際は、できればハサミも綺麗な状態にしておくと安心です。
置き場所もとても重要です
意外と見落としがちなのが“置き場所”です。
お花は直射日光やエアコンの風が苦手です。
特に窓際は、想像以上に温度が高くなることがあります。
また、冷房の風が直接当たり続けると乾燥してしまい、水分バランスが崩れる原因にもなります。
できるだけ、
・風通しが良い
・直射日光を避けられる
・涼しめのお部屋
に飾ることで、お花が長持ちしやすくなります。
ぐったりしてしまった時の応急処置
もしお花がしおれてしまっても、すぐに諦めなくて大丈夫です。
茎を切り戻して、新しいお水に替え、涼しい場所でしばらく休ませることで回復する場合があります。
また、新聞紙でお花全体を軽く包み、深めのお水につける“深水”という方法も、お花屋さんではよく行います。
完全に戻らない場合もありますが、驚くほど元気を取り戻すこともあります。
季節に合わせた管理でお花はもっと楽しめます
お花は生き物だからこそ、季節によって管理方法も少し変わります。
夏前は特に“水下がり”が起きやすい時期ですが、少し気を付けるだけでも、お花の美しさを長く楽しむことができます。
毎日お水を替える。
少し茎を切る。
涼しい場所に置く。
どれも難しいことではありませんが、お花にとってはとても大切なことです。
せっかくいただいた花束やアレンジメント。
ぜひ、季節に合わせた管理で、より長く美しい時間を楽しんでみてはいかがでしょうか。
