夏場のお花の持ち帰り方。車内放置が危険な理由を花屋が解説

夏になると、お花屋さんでこんな会話をする機会が増えます。

「このまま車に置いておいて大丈夫ですか?」
「少し買い物してから帰る予定なんですが平気ですか?」
「お花って暑さに強いんですか?」

結論から言うと、夏場のお花にとって車内放置は非常に危険です。

せっかく綺麗なお花を購入していただいても、持ち帰り方によってはご自宅に着く頃には元気がなくなってしまうこともあります。

今回は花屋の視点から、夏場のお花の持ち帰り方と車内放置が危険な理由について解説します。

夏の車内はお花にとって過酷な環境

真夏の車内温度は想像以上に高くなります。

外気温が30℃程度でも、車内は50℃以上になることがあります。

炎天下では60℃を超えるケースも珍しくありません。

私たち人間でも耐えられないような環境ですから、お花にとってはさらに深刻です。

切花は収穫後も生きています。

茎から水を吸い上げ、花びらは呼吸を続けています。

そのため高温環境に置かれると急激に体力を消耗してしまいます。

特にバラ、ガーベラ、トルコキキョウ、紫陽花などは暑さの影響を受けやすく、短時間でもダメージを受けることがあります。

「少しだけだから」が一番危険

お客様からよく聞くのが、

「コンビニに寄るだけです」
「スーパーで買い物してから帰ります」
「ランチしてから帰ろうと思っていました」

というお話です。

しかし夏場はその「少しだけ」が危険です。

10分程度でも車内温度は急上昇します。

エアコンを止めた瞬間から車内は温室のような状態になります。

お花は人間のように汗をかいて体温調節ができません。

そのため高温によるダメージを直接受けてしまいます。

見た目には問題がなくても、翌日になって急にしおれたり、花持ちが極端に短くなったりすることもあります。

花束よりアレンジメントの方が安心?

意外に思われるかもしれませんが、花束もアレンジメントも高温には弱いです。

アレンジメントは吸水スポンジに水を含んでいるため、一見安心に見えます。

しかし高温になるとスポンジ内の水温も上昇します。

温かくなった水は雑菌が繁殖しやすくなり、お花への負担も大きくなります。

花束の場合は切り口からの吸水力が落ちやすくなります。

どちらも夏場はなるべく早く涼しい場所へ移動することが大切です。

お花を持ち帰る際のポイント

①最後にお花を買う

ショッピングや用事がある日は、お花の購入を最後にするのがおすすめです。

お花を購入してすぐ帰宅できる状態が理想です。

②直射日光を避ける

車内では窓際を避け、できるだけ日陰になる場所へ置きましょう。

トランクも高温になるため注意が必要です。

③エアコンの効いた車内に置く

移動中はエアコンを活用しましょう。

人が快適と感じる温度は、お花にとっても比較的過ごしやすい環境です。

④帰宅後はすぐに水揚げ

花束の場合はラッピングを外し、茎を少し切り戻してから花瓶へ入れましょう。

アレンジメントの場合はスポンジに水を足します。

できるだけ早く適切な環境へ移すことが大切です。

贈り物の場合は受け渡し時間も大切

お花をプレゼントする場合も注意が必要です。

例えば、

・ランチ前に購入して車に置く
・イベント開始まで車内保管する
・数時間持ち歩く

このような状況は、お花に大きな負担をかけてしまいます。

贈り物のお花は、なるべくお渡しする直前に受け取るのが理想です。

花屋によっては時間指定の配達も行っていますので、直接お届けする方法もおすすめです。

花持ちは「買った後」で決まることも多い

「この花は長持ちしますか?」

というご質問をいただくことがあります。

もちろん品種による違いはありますが、実は花持ちは購入後の扱い方によって大きく変わります。

同じお花でも、

適切に持ち帰った場合は2週間楽しめることもあります。

一方で真夏の車内に長時間放置してしまうと、数日で傷んでしまうこともあります。

それほど持ち帰り方は重要なのです。

まとめ

夏場のお花にとって、車内放置は想像以上に大きなダメージになります。

「少しだけだから大丈夫」

と思っていても、お花は確実に暑さの影響を受けています。

せっかく選んだお花や、大切な方へ贈るお花だからこそ、購入後はできるだけ早く涼しい場所へ移動してあげましょう。

花屋が丁寧にお作りしたお花も、その後の扱い方によって楽しめる期間が大きく変わります。

夏のお花を長く楽しむためにも、ぜひ「車内放置をしない」ということを意識してみてください。

ほんの少しの気遣いが、お花をより長く美しく楽しむ秘訣になります。

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