夏の花束、実は“渡すまでの時間”がとても重要です

夏になると、「お花をプレゼントしたいけれど、暑さで傷まないか心配です」というご相談を多くいただきます。

確かに、夏場のお花は春や秋に比べてデリケートです。
特に花束は、アレンジメントフラワーと違って水が入っていないため、“渡すまでの時間”がとても重要になります。

ですが逆に言えば、少し気をつけるだけで、夏でも綺麗な状態のまま素敵にお花を贈ることは十分可能です。

今回は、夏の花束でお花屋さんが気をつけていること、そしてお客様にもぜひ知っていただきたい「渡すまでの時間」の大切さについてお話ししたいと思います。

まず知っていただきたいのが、お花はとても暑さに弱いということです。

特に真夏の車内温度は想像以上に高くなります。
エアコンを切った車内では短時間でもかなり高温になり、お花に大きなダメージを与えてしまいます。

「少しだけだから大丈夫」と思っていても、炎天下の駐車場に数十分置いただけで、お花がぐったりしてしまうこともあります。

また、直射日光も大敵です。
人間が暑いと感じる環境は、お花にとってかなり厳しい環境だと思っていただいた方が良いかもしれません。

特に夏場の花束は、水が入った器に活けられているわけではないため、時間が経つほど水分が失われていきます。

そのため、お花屋さんでは夏の花束をお作りする際、通常よりも保水を強めにしたり、暑さに比較的強いお花を選んだりしながら工夫しています。

例えば、向日葵、トルコキキョウ、アルストロメリア、蘭系のお花などは比較的夏にも使いやすいお花です。

逆に、繊細なお花や水下がりしやすいお花は、気温や持ち運び時間を考慮しながら使用する必要があります。

そして、夏の花束で一番大切なのは、“受け取る直前に購入すること”です。

例えば、

・午前中に購入して夜まで車に置いておく
・お出かけの最初に花束を買う
・炎天下を長時間持ち歩く

こういった状況は、どうしてもお花に負担がかかってしまいます。

できれば、お渡しする予定の1〜2時間前くらいに受け取るのが理想的です。

もし長時間持ち歩く予定がある場合は、花束ではなくアレンジメントフラワーを選ぶのもおすすめです。

アレンジメントは吸水スポンジにお花が挿してあるため、花束よりも水分を保ちやすく、夏場には安心感があります。

また、最近では保冷剤や持ち運び用バッグをご用意するお花屋さんも増えています。

「この後しばらく持ち歩く予定なんです」と一言伝えていただけるだけでも、お花屋さん側が対策を考えやすくなります。

実は、お花屋さんは“渡す瞬間”までを想像しながら花束を作っています。

どんな場所で渡すのか。
外にいる時間は長いのか。
電車移動なのか車移動なのか。
お相手はすぐお家に帰れるのか。

そういった背景によって、選ぶお花やラッピングの方法も少しずつ変わってきます。

夏のお花は確かに難しい季節です。
ですが、その分、綺麗な状態でお渡しできた時の感動も特別です。

暑い日に受け取る花束は、それだけで気持ちを明るくしてくれる力があります。

向日葵のビタミンカラー。
爽やかな白グリーンの色合い。
涼しさを感じるブルー系のラッピング。

夏だからこそ楽しめるお花の魅力もたくさんあります。

だからこそ、お花を選ぶ時には“どんなお花を入れるか”だけではなく、“いつ渡すか”“どれくらい持ち歩くか”まで考えていただけると、お花はもっと綺麗な状態で楽しめます。

夏の花束は、ただ作るだけでは完成ではありません。
“綺麗なまま気持ちを届けること”まで含めて、花贈りなのだと思います。

これからの暑い季節、大切な方へお花を贈る際は、ぜひ「渡すまでの時間」も少し意識してみてください。

きっと、お花がもっと素敵な贈り物になると思います。

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